SvBONYのCMOSカメラ、SV305です。
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5.9x3.3mmのセンサー部分には、ソニーIMX290が1920×1080に配されており、ZWOのASI290MCとほぼ同じスペックを誇るのですが、さすが玉石混交のブランド、SvBONY大先生の品だけに、箱が微妙に汚れていたり、つぶれていたり、
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付属CD(マニュアルのPDFファイル・SV305のドライバソフト・Sharpcapが入っている)も無印字だし
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さらに新品なのに紙ケースが何だかしわだらけだし、ひょっとして返品された品? まさか故障してないやろね? などと開封直後から怪しさ満載(笑)。

しかし、もともとSvBONYにそんな「体裁」は求めておりません。実用性さえあれば、間違いなく電視エントリー用最安CMOSカメラ、の称号を与えることが出来るでしょう!

ドライバソフトを入れるとSharpCapで認識しました。
sv305
とりあえず、壊れてはいないようだ・・・・

さっそく「ケンコーNEWスカイステージ改・76mmF3.7鏡筒(fl=280mm) + QBPフィルター + SV305 + AZ-GTi経緯台 + SharpCap」のシステムで検証です。満月でさらに薄曇りっぽいけど、まあ性能チェックぐらいはできるだろう、ということで。
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まずは2秒露出にてレグルスを視野に入れてピント合わせ・・・
regurusu 2s
・・・えっ、何ですか、この赤い横線は? ASI294MCではこんなの見たことないのですが・・・しかも、星が写ってなさすぎる。F3.7の光学系で2秒も露出したらもっとたくさん星見えるはずなのですが・・・うーんlivestakしたらこの横線は消えるのかな? で、やってみるけれども、星を認識せずフレームアライメントが成立しない。

それでも、8秒露出にしたらlivestackができるようになったので、M51を狙ってみます。
m51 8s
・・・・画面上、やや右にあるのがM51と思われます・・・ダーク減算してないのでホットピクセル(?)によるRGBのノイズは仕方ないとして、あまりにも写りが悪すぎます・・・これはDSOの電視観望にはダメなのではないか・・・

ちなみに、この日の条件でのM51の写り方を見るために、いつものASI294MCにチェンジして8秒露出。
m51 asi 8s
(SV305の画角と合わせるために中央拡大しています。また天地が逆になっています)
ASI294MCでは少なくともこれくらいは出ました。これと比べるとSV305はかなり感度が低い、ということになるでしょうか。
何か使い方が悪いのかな、と思っていろいろパラメータをいじってみましたが向上せず。

この時点で相当がっかりしているのですが、一応明るい対象ではどうかを見るために月に行ってみました。
moon
月のように光量が豊富ですと、例の赤の横線は出ないようですね。でも、別にシャープでも何でもない。このレベルならスマートフォンのコリメート撮影の方がよっぽどシャープです。

取りあえず言えるのは
SV305は低照度に弱い
ということでしょうか?
また、同じセンサー使ってるからって性能が同じとは限らないという側面もあるのでしょうかね。
これならもう少しお金を出して、素直にZWOのASI224MCあたりを買った方が得策なのかも知れません。

今日のところは残念ながら、SV305はDSOの電視観望に向いているとは言い難く・・・いや、まだ一回使っただけだから自分のやり方が悪い可能性だってあります・・・さて、後はどのような検証オプションが考えられるかな? ですが・・・