ZERO経緯台に15cmF8鏡筒(6.8kg)を載せてみました!
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以前国際光器で取り扱っていたホワイティ・ドブ15cm用の鏡筒バンド(絶版)とセレストロンC8用のアリ型を使っています。
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もちろん15cmの搭載はZEROのアーム長の「想定外」なので鏡筒が干渉して仰角に制限が出ます。
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だいたい、5~70°くらいの範囲になるでしょうかね。天体望遠鏡の経緯台としてはまあまあ実用の範囲ではないでしょうか。

鏡筒バンド、アリ型込みの鏡筒重量が6.8kg、ZERO経緯台の搭載可能重量は公称7kgなのでギリギリ範囲内と言うことはできますが、こんな慣性重量の大きい長い筒を想定はしていないでしょうから、過積載と言えると思います。

さてさっそく、架台の挙動を見るため、NEWTONY付属の10mmアイピース・スマホアダプターにて120倍で動画を撮ってみました(天体望遠鏡のため倒立像)

①ピント合わせ
②垂直微動
③水平微動
の順番で操作していますが、やはり鏡筒が長くてモーメントが大きいので振動収束時間も長めになっていますね。本来、適正使用されたZERO経緯台は振動収束時間の短さが特徴になっていますが、無理な運用でそれをスポイルしてしまい、スコープテックさんにはたいへん申し訳ない状態です(笑)。

ZERO経緯台については「ほしぞLoveログ」のSamさんが詳しく検証しておられるので、本来のパフォーマンスを知りたい方はそちらを参考になさってください。



さて、とは言うものの、当方のように過積載とともに天文歴を積み重ねてきた者にとっては完全に実用範囲(笑)。

秘技

触らなければどうということはない

を駆使すれば、振動も起こらず、全く問題なく使用できます。ただし鏡筒バランスが崩れると勝手に動いていってしまいますのでこの点には注意が必要ですね(ZERO経緯台にはクランプ機能がなく、フリクション調整ダイヤルがあるのみ)。

何と言っても、15cmF8反経が一式重量11.8kg(鏡筒6.8㎏、架台三脚5kg)で運用できるメリットは大きいです。

もともと、この15cmF8はスカイウォッチャーDOB6クラシックの鏡筒部なのですが、
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これ、架台部分だけでも11.6㎏あるんで、望遠鏡一式だと17.2㎏くらいになるんですよね。
ハンドルもついてるし、まあ一式を運べないこともなかったのですが、今回、鏡筒をZERO 経緯台に搭載したことで、一式重量が11.8㎏となり断然軽く運びやすくなりました。しかも微動付き。これは大きいです。

しかしながら、この運用もやっぱり非推奨。
架台に無理な負担をかけることになるし、鏡筒の仰角にも制限が生じていて指をはさむ危険性もあります。当ブログでは責任を負えませんので、同様の運用を試す場合はくれぐれも自己責任にてお願いいたします!